(生き方)ぐるねじが公務員をオススメしない理由
若いうちから組織に飼い慣らされる
公務員試験を受験して意気揚々と入庁する新人たち。
入庁初日から職員団体からの熱心な勧誘により職員団体という組織に入ることになる。
小さな自治体だとここで、職員団体加入率が9割を超えていたりして、ほぼ断ることはできない状況になり、
「役所」
「職員団体」
という二つのコミュニティに囲い込まれることになる。
とくに、職員団体は結束することや、繋がりを大切にする団体なんだ。
土日祝日の集会や各種スポーツ活動、レクレーションや飲み会まで、様々な分野で関係してくる。
その目的は勤務労働条件の維持・改善だが、そのための組織強化と呼ばれる同調圧力がすさまじい。職場の繋がりを大切にするのはいいのだが、人生の時間を注ぎ込みすぎるのは正直どうかと思う。
「協調」を大切にするあまり「多様性」を犠牲にした世界なんだろう。
完全年功序列の世界
公務員は、在職年数によって給料が上がっていく。
最近は状況が変わりつつあるらしいが、原則人事評価や業績評価による査定の影響を受けない。
なので、採用された瞬間に生涯年収がわかってしまうのも公務員の面白いところ。
途中で給与体系などは変わるので実際には、変化していくのだけれど、計画は立てやすい職業だ。
身分保障
公務員が安定しているというのは、この部分。
滅多なことじゃクビにならないのだ。公務員というのは身分が保障されている代わりに、
副業が禁止されているし、労働基本権のうちいくつかの権利が認められていない。
異動が3年おきにあるため、まともにスキルも得られない。
だから、その代わりに定年までの給料を保障するよ。ということらしい。
働いても働かなくても給料が同じ
上記のように完全な年功序列の世界であるため、ものすごく頑張る職員でも、全くやる気がない職員でも、同じ年齢なら基本的に同じ給与水準と言うことになる。
業績評価などを入れない理由
公務員は3年ごとに「異動」になる。
つまりスキルを身につける間も無く、次の職場へ行く。
そのため、長期的な視点での結果や業績を残すことができない。
また、職種についても、ターゲットを定めてビジネスを行う一般の企業とは異なり、ありとあらゆる行政サービスが存在しており、どの部署に行くかで待遇も仕事の内容も千差万別。そのため一概に能力評価をしようとしても現実的には難しい状況なのだ。
とはいえ、仕事のできる人と仕事のできない人が同じ待遇だとしたら、「できる側の人間」はどのように感じるのか、「がんばっても無駄じゃね?適当に手を抜くか・・・」と考えるかもしれないし、「チクショー、めちゃくちゃ忙しいってのに、こいつ俺より先に帰るのかよ。クソ〜。」と感じて人間関係に亀裂が生まれますよね。
職員団体には、立場の弱い労働者は一丸となって勤務条件を良くして行くという建前があるため、能力給や業務評価には、必ず反対の立場をとる。そのため、首長(市長・県知事)もそう簡単に「はい、業績評価を入れますよ」とかやれなかったりする。さらに、そういった団体には支持政党があり、政治的にも発言力があったりするため、制度改革も進まない現状があったりする。
お役所仕事
一般企業と異なり、税金が交付金と言う形で降りてくる行政は、法律などで定められた仕事をこなすことこそ、最も重要な責務。
自らが資金を稼いで事業を行う一般企業とは全く性質が異なる。
なので、組織自体も間違いが起こりにくいように、変化をしにくい体制になっている。
スピード感や採算性などを犠牲にして、堅牢な組織を作り上げてきた結果だろう。
一方で、国民のニーズは多様化し、情報化は進む、業務量は年々増えており、対応する人員は減る一方。
やる気のある職員や本当に国や地域に貢献したいと意気込む職員は、頭の固い上層部や、出る杭を嫌う風土に潰されて、10年も20年もすれば、本当に潰しの聞かない守りの公務員になってしまう。
これがお役所仕事を生み出す仕組みだ。
やってもやらなくても給料は変わらない。
むしろ、やるほどに相対的に損をする世界なのだ。
問題は変化を拒む体質
インターネットが世に出てから、世界の変化のスピードはそれ以前と比べて格段に速くなっている。
技術の革新も、社会のトレンドも数年という短いサイクルで変化している。
新しい技術一つとっても、公務員職場というのはそうそうものを簡単に取り入れることはできない。
これまでやってきたやり方を変えるためにはものすごい労力が必要なのだ。
トップダウンならまだしもボトムアップで変化させることは至難と言っていい。
それは組織の体制が、変化しにくいように形作られているから。
大企業が辞めた終身雇用制度
大企業がこぞって副業解禁と終身雇用制度を廃止することを決め、45歳以上の社員を半ばリストラし始めた現在、公務員にこの波が及ばない理由はない。なので、公務員や準公務員と呼ばれる団体職員、そして医療にまつわる職種にも一生安泰などという甘い世界はこの先ないだろう。
公務員はどうするべきか
正直、この先を考えるとオススメできない職場かもしれない。
団体職員と呼ばれる準公務員的な仕事場も同様だ。
とくに小さめの自治体。ひとりで業務を複数持つような自治体だと負担も増え続けることは間違いない。
5時で帰宅できる環境ならそこから勉強して、スキルを磨いて自身の市場価値を上げて、自分でビジネスできるようになるのが最も賢い選択だろう。一生安泰の代名詞公務員の代名詞は、もはや存在しないと考えておいた方がよさそうだ。
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